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ラファエレア菌

これから紅葉シーズンを迎えますが、一足早く、夏ごろから葉が茶色に変色した樹木を最近見かけることがあります。これらの多くは、「ナラ枯れ」という最悪の場合、枯死に至るような樹木が弱っている状態です。

「ナラ枯れ」とは、ナラ類やシイ・カシ類などの樹幹にカシノナガキクイムシが穿入し、ラファエレア菌(通称:ナラ菌)を樹体に感染させ、菌が増殖することで、水を吸い上げる機能を阻害して枯死させる伝染病です。1930年代には鹿児島県、1950年代には山形県と兵庫県の一部地域で被害が報告されていましたが、いづれも数年で終息していました。

しかし、1980年代以降は終息することなく、日本海側を中心に被害が拡大し、2010年をピークに減少はしていますが、太平洋側でも多くの被害が報告されています。

この「ナラ枯れ」には、抜本的な対策がないのが現状です。カシノナガキクイムシの穿入を受けても、その樹木の持つ防御反応によりすべて枯死に至るわけではありませんが、被害が報告されると、ハイキングコースや人家に近い場所の倒木被害を防ぐため、やむを得ず、伐倒作業が進めらています。

被害を受けやすい樹種は、ミズナラ、フモトミズナラ、コナラ、クヌギ、アベマキ、カシワ、イチイガシ、アカガシ、アラカシ、ウラジロガシ、シラカシ、ウバメガシ(以上コナラ属)、クリ(クリ属)、スダジイ、ツブラジイ(以上シイ属)、マテバシイ(マテバシイ属) などです。

先日、崖の上から、コナラの樹木が根元から倒れ、倉庫の屋根の一部を破損したとの連絡が入り、取り除く作業を行いました。

ナラ枯れ – すまい造りの佐野工務店 | 横須賀市追浜の工務店 (sano-k.net)