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ピクトグラム

今回のオリンピックの開会式でそれぞれの競技のマークをパントマイムで披露して話題になりました。

ピクトグラムとは、絵文字や絵単語などと呼ばれていて、何らかの情報や注意を示すために表示される視覚記号(サイン)の1つです。

ピクトグラムは、1964年に開催された第18回夏季オリンピックで広く普及しました。戦後から復興し、高度経済成長真っ只中の当時の日本は、国際的祭典であるオリンピックで来日する日本語のわからない多くの外国人に一目でその実態が理解しやすいようにさまざまなものをデザインすることが不可欠となったことが背景にあるようです。

優れたピクトグラムの特徴は「デザインがシンプルなこと」。すぐに記憶から消えてしまう広告などとは異なり、時代を越えて伝わっていく普遍性が必要となってきます。「日本はピクトグラムの先進国。その背景には、漢字から“かな文化”を生み出した、日本人独特の感性があります。古くから伝わる家紋も、ピクトグラムのようなものですね」(村越愛策氏)

携帯電話やパソコンのメールでも、「(^o^)」「(T_T)」などのさまざまな顔文字はあっという間に定着しました。海外で使用されている顔文字に比べるとデザインや表情が豊富で、日本人は、気持ちや情報がひと目で伝わる簡素なデザインを作りだしたり、活用したりすることが得意なのかもしれません。こうしてみると、ピクトグラムは、マンガやアニメーションとともに、日本独特の文化の1つとも言えそうです。

今回のオリンピックのピクトグラムを担当した廣村正彰氏は、2007年開館した横須賀美術館のオリジナルピクトグラム「よこすかくん」ピクト15種類をデザインし、館内外の約30か所で掲出され、来館者を視覚的に楽しませながら案内しています。

今回、新型コロナウイルス感染予防のための4種類のピクトグラムが 特別にデザインされ、ダウンロードすることができます。

横須賀美術館:お知らせ (yokosuka-moa.jp)

(参考資料「国民生活」〈独立行政法人国民生活センター〉「横須賀美術館」)