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川柳から読み解く庶民の生活(MS研究会#502)

4月26日(水)、追浜地区の建設業を中心としてスタートした異業種の勉強会「MS研究会」の第502回4月例会の講師として、郷土史家、山本詔一(やまもと・しょういち)様をお招きして講演会が開催されました。

会場は追浜コミュニティセンター4階集会室で、参加者は15名(会員12名ゲスト3名)でした。

山本詔一様は、浦賀の老舗の書店、金文堂信濃屋書店を経営に携わりながら、地元浦賀や横須賀の郷土の歴史は勿論のこと、日本の歴史を当時の多くの資料から独学で勉強され、あらゆる角度から歴史を読み解き、臨場感のあるご講演でとても人気を博しています。

また、横須賀開国史研究会会長として、横須賀のまちづくりにも参画されています。

ご講演の内容は、横須賀製鉄所の建設に尽力した小栗忠順の武士として生活を例に挙げながら、経済的視点から江戸幕府についてお話しいただき、石高のしくみや農民の話し、越後屋をはじめとする商人、大工などの技術職、そして庶民と「市農工商」の生活を勉強しました。

特に庶民の生活に関しては、政治や幕府に対して表立って批判を言えない立場でありながら、皮肉や悪口を入れながら、世相を切る川柳や短歌について、ユーモアを交えながら解説していただきました。

泰平の ねむりをさます じょうきせん たった四はいで 夜も寝られず

この短歌は、ペリーの黒船来航のことを詠ったもので、当時流行っていた宇治の高級茶「喜撰」のさらに上のお茶「上喜撰」と「蒸気船」をかけて、四杯(四艘)で夜も寝ることができないという二つの意味を持つ秀逸な作品です。

「なるほど…。昔の人は頭がいいな~。まだまだ、こちらは努力が足りません」

※「MS研究会」は、昭和51年(1976年)8月26日、追浜地区の建設業を中心とする異業種の勉強会「MS住宅研究会」として発足しました。平成16年(2004年)8月26日、更なる発展のため名称を「MS研究会」と改め、横須賀で活躍する経営者などが加入し、発足以来、共栄の限りない追究を目的として、講演会や視察会などを原則として毎月26日に開催し研修を重ねています。現在会員18名で活動しています。令和5年2月23日に第500回記念特別行事を開催しました。

MS とは MODERN SYSTEM(モダンシステム)の略。