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よこすか文学館

第四回(人物詠歌1)

よこすか文学館<16>

ただ一度生れ来しなり
「さくらさくら」歌ふ
ベラフォンテも我も悲しき

島田修二

第1 歌集『花火の星』(1963 年)所収。歌誌『コスモス』の1960年10月号に発表されました。ハリー・「ベラフォンテ」は、「バナナボート」などで知られるアメリカの黒人歌手で、1960年7月に初の来日公演を行いました。日米安保反対のデモ隊と機動隊とが衝突し死者が出たのが、その前月。公演では、ベラフォンテは日本語で「さくら」を歌いました。人種差別に対する活動家でもある彼も安保騒動下の「我」も「悲しき」思いを抱いているという歌なのでしょう。

(洗足学園中学高校教諭 中島正二)