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よこすか文学館

第十回(海軍兵学校詠歌3)

よこすか文学館<22>

少年にて憧れたりき
子規よりもその剛友の秋山真之

島田修二

最後の歌集『行路』(2000年)所収。島田が海軍兵学校に在籍した期間は半年に過ぎませんが、その生徒であったことすなわち海軍軍人であったことは、終生、大きな意味を持ち続け、関連する歌を何首も詠んでいます。少年時代に文豪正岡「子規」よりも憧れた「秋山真之」は兵学校17期、日露戦争時の連合艦隊先任参謀で、日本海海戦をはじめとする主だった艦隊作戦は彼の立案だったと言われています。司馬遼太郎の名作『坂の上の雲』の中心人物としても著名。

(洗足学園中学高校教諭 中島正二)