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よこすか文学館

三月の俳句

よこすか文学館<39>

横須賀に生まれ育ち、高浜虚子の俳句理念を継承し、現在も活動を続けている俳人高田風人子の作品をご紹介します。

寿福寺の 梅に今年も 立子の忌   高田風人子

第5句集『四季の巡りに』 (2016 年)所 収。「立 子 の 忌」とは、風人子の師星野 立子(1903-1984)の命日3 月3日。立子は高浜虚子の 次女。1930年に虚子の慫慂 で、初の女性俳人による主 宰誌『玉藻』を創刊しました (現在は立子の孫星野高士 が主宰)。風人子は立子を 敬愛し、冗談交じりにです が、「いざとなったら虚子先 生よりも立子先生につく」 (『一言多言抄』)と述べるほ ど。寿福寺は、臨済宗の古 刹で虚子、立子父子の墓 があります。

(洗足学園中学高校教諭 中島正二)