トランペット奏者「サッチモ」こと、ルイ・アームストロングが歌う「この素晴らしき世界」は、オリジナルのリリースから50年以上経過した現在でも、「愛」「平和」「調和」といったメッセージを時代を超えて発信続けています。この曲が生まれた1960年代後半のアメリカは、「ケネディ暗殺」「ベトナム戦争」「人種間の争い」など、さまざまな問題を抱えていました。音楽プロデューサーのボブ・シールは、これらの問題の解決のための心強い解毒剤となることを意図して作ったと述べています。サッチモは亡くなる1年前の1970年に新しいバージョンを録音し、イントロ部分で以下のように語りかけています。
「最近若いやつがよく俺にこう言ってくるんだ。『この素晴らしき世界』ってどういう意味なんですか?世界中で戦争をしてるじゃないですか?それでも素晴らしいって言うんですか?飢饉や環境汚染の問題もありますよね?全然素晴らしくなんてないですよ。ってね。でね。落ち着いて。このじいさんの言うことに耳を貸してくれ。俺には世界がそんなに悪いって思えないんだ。人間が世界にしていることが悪いんだ。俺が言いたいのは、世界にもう少しチャンスを与えれば、みんなその素晴らしさがわかるってことさ。愛だよ愛。それが秘訣なんだよ。もしもっとみんながお互いを愛しあったら問題なんて解決される。そして、世界はとびきり面白くなる。だからこの老いぼれは言い続けるのさ。」
(参考資料「Udiscovermusic.jp」ほか)
