よこすか文学館
進藤一考集
よこすか文学館<120>

横須賀が登場する文芸作品(マンガも含む)や横須賀に縁のある文学者を紹介します。
進藤一考(1929-1999)は本名・一孝(かずたか)、横須賀市に生まれました。少年期より句作を始め、1958年、角川書店(現・KADOKAWA)の創業者であり、国文学者、俳人でもあった角川源義主宰の「河」創刊に同人参加し、源義に師事しました。1976年、源義没後「河」主宰に就任。1979年、「河」主宰を辞して(ちなみに現在の「河」の主催は角川春樹)、「人」を創刊・主宰しました。抒情俳句を基底に、文芸の情念に根差した「俳句情念論」を唱えました。句集に『斧のごとく』『白昼』『深紅の椅子』などがあります。代表句に「短日や斧のごとくに噴煙は」「看護婦の零時交替こぶし満つ」があります。
尚、2026年のよこすか文学館は、横須賀市出身の俳人・進藤一考の俳句を1年に亘り取り上げさせていただきます。どうぞお楽しみに。
(洗足学園中学高等学校教諭 中島正二)