新よこすか風土記

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よこすか文学館

進藤一考特集

よこすか文学館<122>

横須賀で生まれ育った俳人進藤一考(しんどう・いっこう、1929-1999)の作品を紹介します。    

紅梅に最もちかき船櫓

第1句集『斧のごとく』(1982年)収載。「船櫓(ふなやぐら)」は、本来は、大型の和船(軍船、荷船)の上部に設える櫓のこと。ただし、掲句では、屋形船をイメージしてもよいかもしれません。いずれにせよ、「紅梅」と「船櫓」の取り合わせは意外で、「この句ほど弟子達の間で議論を呼んだものはない」(鳥居おさむ『こころの秀作百選シリーズ② 進藤一考篇』)そうですが、「一考俳句の代表作なるを疑わない」(同前)と高く評価されています。

(洗足学園中学高等学校教諭 中島正二)