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よこすか文学館

福澤諭吉の漢詩

よこすか文学館<29>

横須賀市にゆかりのある文学者や歴史上の人物にスポットをあてて、時代背景とエピソードを交えながら彼らの文芸を紹介します。

〔咸臨丸の人々〕福沢諭吉(1)

福沢諭吉(1834-1901)は勝海舟らとともに咸臨丸に乗船しました。言うまでもなく、彼は、明治期の代表的な啓蒙思想家で、在野から日本の近代化に貢献した偉人ですが、折に触れて思いを漢詩に込めています。漢詩というと生真面目なイメージがありますが、福沢のものにはかなりユーモラスなものも散見されます。例えば、明治15年6月、発行している『時事新報』が政府によって発行停止処分を受けた時、「新聞条例莫丸呑(新聞条例丸呑みするなかれ)/停止亦是一時煩(停止もまたこれ一時の煩い)/弘法筆誤猿落樹(弘法も筆の誤り 猿も樹より落つ)/記者赤面赤似猿(記者の赤面赤きこと猿に似たり)」という詩を作っています。

(洗足学園中学高校教諭 中島正二)