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よこすか文学館

六月の俳句

よこすか文学館<42>

横須賀に生まれ育ち、高浜虚子の俳句理念を継承し、長年にわたり活動を続けた俳人高田風人子の作品をご紹介します。

アマリリス 赤極まりて 背き合ひ   高田風人子

第4句集『四季の巡りに』(2016年)所収。アマリリスは赤、白、薄紅その他種々の色に咲く花で、大振りで横向きに咲くのが特徴。その横向きが逆方向になっている一対のアマリリスがあって、まるで赤さを競うライバルような趣き、といったところでしょうか。

『すまい造りメール』の読者の方から、高田風人子さんが4月6日に永眠されたことを知らせていただきました。観察の鋭い句、ユーモラスで温かい句、爽やかな句など多くの名句を残してくださったことに感謝しつつ、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

(洗足学園中学高校教諭 中島正二)